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この世の果てで恋を唄う少女YU-NO
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ジャンル
SFアドベンチャー
メーカー
エルフ
機種
PC-9801
セガサターン
発売日
PC98 1996年12月26日
SS 1997年12月4日
価格
PC98 9,800円
SS 7,800円
PC-9801 この世の果てで恋を唄う少女YU-NO
【SS】 この世の果てで恋を唄う少女YU-NO
Yu-no (Saturn Version)
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『この世の果てで恋を唄う少女YU-NO』(このよのはてでこいをうたうしょうじょ ゆーの)は、菅野ひろゆき(当時のペンネームは剣乃ゆきひろ)が企画・脚本・ゲームデザイン・総合プロデュースを担当し、エルフにて開発販売したSFアドベンチャーゲームである。
無数に存在すると言われる並列世界を渡り歩き、主人公の父母が残した謎を解くことがゲームの目的である。並列世界は古くから存在する概念でありSFの題材としてはなんら珍しくないが、物理、数学、哲学、歴史、宗教の知識を元に作られた独特の世界観は多くの支持を得た。特に名高いのがA.D.M.S(アダムス)と呼ばれるシステムであり、このためYU-NOはアドベンチャーゲームの到達点と評されることがある。

開発の経緯

オートマッピング
本作の目玉であるA.D.M.Sはマルチシナリオと呼ばれる手法に様々な工夫を加えることで成立した。A.D.M.Sに対する理解を深めるため、まずはマルチシナリオの特徴から見ていこう。
この手法は、『弟切草』(チュンソフト)のヒットを契機にゲーム業界に定着した。完全に独立した複数の物語をひとつの作品に収めるオムニバスと違い、主人公の行動や選択により物語が枝分かれしてゆくところに特徴がある。枝分かれの様子を図にしたものを、分岐チャートと呼ぶ。シナリオの分岐が複雑を極める場合はチャートを作成しながらゲームを進めることになるが、これは大変わずらわしい作業である。
本作品の企画・脚本・ゲームデザイン・総合プロデュースを担当した菅野(当時のペンネームは剣乃ゆきひろ)は上述の問題を解決するため、ダンジョンRPGのオートマッピングをマルチシナリオ型AVGに適用することを考えた。オートマッピングとは、ダンジョンの地図を自動的に作成してゆく機能である。主人公の現在地を確認したり、ダンジョンの全体像を把握するのに役立つ。オートマッピングは今でこそダンジョンRPGの常識だが、古くは遊び手が方眼紙にマップを描いていた。PC-8001の時代からパソコンゲームを愛好する菅野は、こういった手間もゲームの醍醐味のひとつだったと語る。分岐チャートの作成についても同様のことが言える。しかしゲームの進化に伴ない手間を楽しむ感性は過去のものとなり、より便利なシステムが求められることになった。菅野は先述したマルチシナリオの問題点がいつになっても解決されないことに歯がゆさを感じ、分岐チャートを自動的に作成する機能を考案する。このシステムは「Auto Diverge Mapping System」(オート分岐マッピング・システム)の頭文字を取り、A.D.M.S(アダムス)と名付けられた。

神の視点

A.D.M.Sは過去に例を見ない斬新なシステムでありマルチシナリオを採用することがなかば常識となったAVGの世界に変革をもたらす可能性を秘めていたが、菅野の脳裏にはある疑念が浮かんでいた。主人公の行動によってシナリオが分岐することを知っているのは、ゲームの物語を「外」から眺める遊び手のみである。ゆえに、主人公が分岐チャートを描くことはありえない。分岐チャートを作成し、遊び手に提示する役目を負うのは誰なのか。
同様の問題は、RPGの世界にも存在する。RPGは「Role-Playing Game」の略であり、「役割を演じる遊び」と訳される。遊び手は主人公になりきってゲームの世界を旅することになるはずだが、この建前は必ずしも守られていない。多くのRPGに導入されている「経験値」を例にとって説明しよう。戦闘を重ねるたびに蓄積される経験値は、RPGの柱とも言えるシステムである。従って、遊び手は主人公の経験値を確認しながらゲームを進めることになる。主人公が記録しているわけでもないこの数値を、遊び手が知っているのはなぜか。菅野の言葉を借りるならば、「神の視点」でゲームの世界を眺めているからである。
A.D.M.Sの導入によりマルチシナリオ型AVGの攻略は容易になろうが、主人公のあずかり知らないところで分岐チャートの作成を行うと遊び手に「神の視点」が生じ、主人公と遊び手の意識が乖離することになる。YU-NOの製作を「真のロールプレイングへの挑戦」と位置付ける菅野にとって、これは深刻な問題だった。

並列世界

「神の視点」を解消するには、主人公にも分岐チャートを見せる必要がある。現実の世界に生きる我々は通常、過去から未来に至る道は1本しかないと考えている。それはゲームの主人公も同様なのだから、主人公が分岐チャートの存在を知ることは極めて不自然である。菅野はこの問題を解決するため、並列世界(パラレルワールド)の導入に踏み切った。主人公が暮らす世界の周囲には別の世界が無数に並列しており、別の世界への移動はシナリオの分岐に相当すると考えることにしたのである。この場合、分岐チャートの視覚化は並列世界の視覚化と同義であり決して不自然なことではない。分岐チャート(並列世界の構造)を自動的に描く「装置」を持った主人公は、ある目的を果たすため、この「装置」を頼りに並列世界を渡り歩いてゆく。分岐チャートはもちろん遊び手にも提示される。主人公と遊び手の一体化(真のロールプレイング)である。

転機

A.D.M.Sは当初、シーズウェアのAVG『XENON』(1994年)に搭載される予定だった。しかし、同社は一作の開発に長くても4ヶ月しか時間を割かない方針をとっていた。企画、シナリオ、スクリプト、プログラミングをひとりですべてこなす菅野に、オートマッピングの実装を果たす余裕は存在せず、採用は見送られた。
菅野は『EVE burst error』(1995年)の開発を終えると、1996年にアダルトゲーム業界の老舗と称されるエルフに移籍する。同社は優れた開発力を有しており、8ヶ月もの時間と専任のプログラマを菅野に与えた。シーズウェアに在籍していた時には実現が不可能だった先の構想が、ようやく陽の目を見ることになった。PC-98版YU-NOの開発は、こうして始まったのである。
本編の内容は現代編と異世界編に分けられる。無数に並列する現代の日本を渡り歩き「宝玉」と呼ばれるアイテムをすべて集めると、物語の舞台は古代の西洋を連想させる異次元の世界に移る。ゲームデザインとシナリオに専念することが可能な環境を手に入れ、開発に意欲を燃やす菅野は現代編(標準的なプレイ時間は30~40時間)を「大いなる序章」、異世界編を本編と位置付けていた。しかし、開発の遅れから現代編が本編となる。当初の構想は7割ほどしか実現しなかったという。このためか、現代編と異世界編は非常に対照的な作りになっている。前者がA.D.M.Sとアイコンクリック(詳細はシステムの項を参照)を採用しているのに対し後者はシナリオの分岐を持たない上、コマンドを選択することでゲームを進める形式をとっている。
菅野は1997年、アーベルを設立するが、この時同社のWEBサイトにおいて「YU-NOは自分の中で駄作だったが、市場のポジティブな評価を知って自信を取り戻した」という趣旨の発言をしている。開発中は、異世界編が従来のAVGとなんら変わらない内容になったことに失望していたのだろう。

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この世の果てで恋を唄う少女YU-NO. (2010, 3月 19). Wikipedia, . Retrieved 4月 13, 2010 from http://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=%E3%81%93%E3%81%AE%E4%B8%96%E3%81%AE%E6%9E%9C%E3%81%A6%E3%81%A7%E6%81%8B%E3%82%92%E5%94%84%E3%81%86%E5%B0%91%E5%A5%B3YU-NO&oldid=31090371.
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